お煎餅へのこだわり

こだわり続けて七十余年。
お煎餅一筋の職人が織り成す日本の味

お煎餅と聞いて、「いつも家に置いてある」と答える方は少なくなっているかもしれません。
スナック菓子や洋菓子の手頃な美味しさに押され、ちょっと影を潜めています。

だけど、日本の小麦粉や卵、砂糖を使って、一つ一つ職人が手作りするお煎餅には、
日本人なら誰でもほっとするような「安らぐ美味しさ」があります。

変わりゆく時代に、変わらない美味しさをお届けしていく。私たちは、続けていきます。

素材へのこだわり

いづみや製菓がお届けするお煎餅は、噛みしめるほどに自然の味わい・甘さがこぼれる、優しい美味しさが特長です。
いつでも皆様のお手元に置いていただき、どんな時でも安心・安全にお召し上がりいただきたいから。お子様のおやつにも、ちょっと小腹が空いた時のスナックとしても、どなたにも楽しんでいただきたいから。そんな強いものづくりへのこだわりは、「食品添加物を極力使わない」お煎餅づくりにつながりました。

私たちが作るお煎餅のほとんどは、食品添加物を一切使っていません。
どうしても、豊かな甘さをお届けするため、餡を柔らかな生地で挟み込んだ、「丹(まごころ)焼き」だけは、自然由来の甘味料「トレハロース」を使用しています。ただ、このトレハロースはしいたけやエリンギ、マッシュルームなどの茸類や酵母にも含まれる天然の糖質のため、他のお煎餅同様、安全にお召し上がりいただけます。

味へのこだわり

いづみや製菓のお煎餅を食べると「自然と笑顔になる」。そんな楽しいひとときをお届けしたいから、味への徹底したこだわりは欠かせません。
そのこだわりで、誰よりも天気に詳しいのが私たちの自慢です。なぜかって?それは、いつも変わらぬおいしいお煎餅をお届けするためには、その日の天候や湿度に合わせて、材料の配合を調整する必要があるからです。

例えば「パリッ」とした心地よい噛みごこち、そして口の中に「じわっと」広がる玉子の香り、優しく「ふわっ」と包みこむ様な砂糖の甘み—。食感、味のトータルバランスをいつでも「いつもの、いづみや製菓の味」に整えることは、お煎餅一筋の職人の意地でもあります。

手作りへのこだわり

お煎餅を作るには様々な工程があります。その日の気温や湿度を見て、小麦粉と砂糖と水の配合バランスを調整し、生地を混ぜ合わせます。生地を一晩寝かせてから、専用の焼成機を使用し、ひとつひとつ丁寧に焼き上げます。最後に、焼き上げたお煎餅に味付けを行い、1つの商品が出来上がります。こうした長い手順をすべて機械化してしまえば、もっと早く、もっとたくさんのお煎餅をお届けできるのですが、いづみや製菓はあえてその道を選択しませんでした。
それは、「手作りでしか表現できないお煎餅、味を残していきたいから」。

いづみや製菓の歴史と共に歩んできた「あさひ」というお煎餅は、円形のおせんべいの下半分に青のりを、境界線に砂糖をまぶし、「朝日が昇る風景」を描いた昔から人気のお煎餅です。このお煎餅は人の手で青のりを振りかけ、1枚1枚手間暇をかけないと生まれない、機械化できない商品です。こうして、末永くご支持いただいているものを、私たちの都合で勝手に辞めてしまう、変えてしまうことはどうしてもできませんでした。母から子へ、子から孫へ。世代を経て受け継がれていく日本の味、食文化を守り続けることも、私たち、煎餅職人に課せられた使命なのだと思うから—。